「弁護士と顧問契約を結びたい!」
「顧問弁護士の費用はどのくらいかかるの?」
「自社にあった顧問弁護士を選ぶには何をチェックしたらいい?」
事業や法律に関する相談をしたいと思い、弁護士と顧問契約を結びたいと考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、どのくらいの費用がかかるのかイメージが沸かないでしょう。
そこでのこの記事では、
- 顧問弁護士の費用
- 契約外の業務を依頼した際の費用
- 顧問料を抑える方法
について解説します。
なお、顧問弁護士を選ぶ際には、費用以外にも確認すべきポイントがあります。「自社にあった弁護士を見つけたい」と考えている方は、ぜひ当コラムを参考にしてみてください。
顧問弁護士とは?概要をサクッと解説
顧問弁護士がどのような業務を行うのか、分からない方が多いのではないでしょうか。一般的な弁護士との違いを理解していない方もいらっしゃるでしょう。
そこでこちらでは、以下2つの項目を解説します。
- 顧問弁護士の概要
- 顧問弁護士と一般的な弁護士の違い
「顧問弁護士について理解を深めたい」と考えている方は、ぜひ確認してみてください。
1. 顧問弁護士の概要
顧問弁護士とは、法律問題や経営課題などに関して企業を支援する弁護士のことです。簡単に説明すると、企業の専属弁護士のようなイメージです。
顧問弁護士には、以下のメリットがあります。
- 予約・訪問なしで相談できる
- トラブル対応を代わりに行ってくれる
- 法改正の情報を提供してもらえる
- 法務部を設立するよりもコストを抑えられる
- 自社の信頼性が上がる
- 自社の実情にあったアドバイスが受けられる
企業にとって特に魅力的な点は、自社で何かトラブルが起こった際に、迅速なサポートが受けられることです。過去の判例や法律の知識を用いるため、社内で対応位するよりも素早く円滑な解決が期待できます。
2. 顧問弁護士と一般的な弁護士の違い
顧問弁護士と一般的な弁護士の違いは、契約が継続的であるかどうかです。
顧問弁護士は継続的に契約を結ぶため「新規事業の立ち上げ」や「業務に関するの法律への疑問」など、気軽に相談できます。加えて、新しく弁護士を探したり、法律事務所に訪問したりする手間が省けるのも、顧問弁護士のメリットです。
なお、両者が行う業務に違いはありません。法律に関する相談や契約書の確認・作成など、一般的な弁護士に依頼できる業務を顧問弁護士も対応できます。
顧問弁護士の費用は月5万円
日本弁護士連合会は、月額の顧問料の目安は5万円と発表しています。以下の表は、顧問契約費用に対する弁護士の回答をデータにまとめたものです。
(出典:1-3.月3時間程度の相談を顧問契約の範囲とする場合の月額顧問料はいくらか?|ひまわりほっとダイヤル)
このデータは、中小企業と顧問契約を結んだ場合の費用の目安です。そのため、事業規模や依頼する内容によっては、5万円以上の費用がかかるケースも珍しくありません。
なお、毎月の顧問料では、主に以下の業務が含まれています。
- 業務上における法律相談
- 契約書の確認
- 簡易的な内容証明郵便の作成
ただし、顧問契約の内容と料金は、弁護士事務所が自由に設定できます。そのため、複数の弁護士に見積もりを依頼して、費用やサービス内容などを比較しながら選定しましょう。
顧問弁護士に顧問契約外の業務を依頼した際の費用
顧問弁護士には、顧問契約外の業務を依頼することが可能です。こちらでは、以下3つの業務ごとに費用の目安を解説します。
- 書類作成
- 売掛金回収
- 労働事件
一般的な弁護士を利用した場合の料金相場と比較しながら紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
なお、こちらで紹介している費用の目安は、日本弁護士連合会が発表している「中小企業のための弁護士報酬目安[2009年アンケート結果版]」を参考にしています。
1. 書類作成
契約書や催告書などの書類作成を顧問弁護士に依頼する際には、約5~10万円の費用がかかります。
一方、一般的な弁護士を利用した際には、約5~20万円の依頼料が必要です。顧問弁護士に依頼すれば、10万円近くの費用を抑えられる場合があります。
なお、なかには顧問料の対応範囲に書類作成が含まれている弁護士もいます。顧問契約を結んでいれば、追加で依頼料を支払わないで良いケースがあることも覚えておきましょう。
2. 売掛金回収
事業を行っていく上では、取引先から売掛金が入金されないトラブルが発生する可能性があります。弁護士に依頼することで、自社の代わりに回収を行ってくれます。交渉力が高く、裁判所を介した方法が取れるため、スピーディーな問題解決が見込めるのもメリットです。
売掛金の回収費用の目安は、回収する金額によって異なります。例えば、2,000万円の回収であれば、顧問弁護士の費用の目安は、着手金が約50~70万円、報酬金が約100~150万円です。
一方、一般的な弁護士に依頼した際は、着手金が約50~100万円、報酬金は約100~200万円が相場となります。
3. 労働事件
労働事件とは、企業と従業員の間に起こる紛争です。例えば、未払い残業代等の請求や解雇に関わるトラブルなどがあげられます。
労働事件を顧問弁護士に依頼した場合の相場は、着手金が約10~30万円、報酬金が約20~約50万円です。一方、一般的な弁護士だと、着手金約20~50万円、報酬金約30~50万円の費用が必要になります。
顧問弁護士を利用することで、着手金・報酬金いずれの費用も抑えられることが分かります。
顧問弁護士の費用を抑える2つの方法
顧問弁護士を依頼したいと思うものの「費用はできるだけ抑えたい」と考える方も多いのではないでしょうか。そんな方に向けて、こちらでは費用を抑える方法を紹介します。
主に、以下の2点です。
- タイムチャージ制を活用する
- 利用時間や依頼内容に適したプランを選択する
順番にみていきましょう。
1. タイムチャージ制を活用する
タイムチャージ制とは、顧問料を抑える代わりに、顧問弁護士の利用時間に応じて月々の弁護士費用を換算する制度です。顧問弁護士に依頼する業務が発生しなかった月は、顧問料を支払う必要がありません。
ただし、タイムチャージ制では、毎月決まった金額の顧問料を支払うよりも同一の業務量に対する費用が高く設定されているケースがあります。そのため、利用時間によっては、顧問弁護士料よりも高額になる可能性があることを覚えておきましょう。
2. 利用時間や依頼内容に適したプランを選択する
顧問弁護士の費用を抑えるには、利用時間や依頼内容に適したプランを選択する方法があります。法律事務所によっては、複数のプランを提供している場合があるためです。
例えば、法律相談をメインにしたい場合は、顧問弁護士を利用できる時間が長めに設定されているものをおすすめします。
なお、プランによって追加料金なしで依頼できる業務が異なります。安価なプランを選択しても、契約書作成などを別途依頼すると割高になる可能性もあるので注意しましょう。
【費用以外にも】顧問弁護士を選ぶ際のチェックポイント4選
顧問弁護士を選ぶ際、費用を中心に見ている方が多いのではないでしょうか。
しかし、顧問料だけを見て選定するのは危険です。費用が格安でも、その分顧問料の範囲内で受けられるサポートの範囲が狭い場合があるためです。契約外の作業を依頼した際に、コストが余計にかかってしまう可能性があります。
こちらでは、顧問弁護士を選ぶ際に確認したい4つのポイントを紹介します。
- サービスの範囲
- 企業法務の実績の有無
- コミュニケーション
- 自社の事業
「顧問弁護士選びで失敗したくない」と考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
1. サービスの範囲
顧問弁護士を選ぶ際には、提供しているサービスを確認しましょう。法律事務所によって、顧問業務が異なるためです。
例えば、顧問料のなかに、従業員向けの研修やセミナーの開催が含まれている場合があります。このようなケースでは、別途セミナーの講師を依頼するより費用が押さえられます。
また、月1万円と相場よりも安価な費用を設定している弁護士の場合は、顧問料の範囲内で受けられるサポートの範囲が狭い可能性が高いです。契約書の確認がオプション扱いだったり、法律相談できる時間が短めに設定してあったりする場合もあります。
自社にあった顧問弁護士を選定するためには、費用だけでなくサービス内容に目を光らせることが重要です。
2. 企業法務の実績の有無
顧問弁護士を選ぶ際は、企業法務の実績があるのかどうかを確かめましょう。なぜなら、弁護士によって得意分野が異なるためです。
例えば、刑事事件や男女離婚問題を中心に扱っている法律事務所もあります。このような弁護士と顧問契約を結んだ場合、取引先とのやり取りに苦慮したり、労働事件などのトラブル対処に時間がかかったりするケースが考えられます。
顧問弁護士は、法律の知識だけでなく、さまざまな企業法務の経験やビジネスへの理解が必要です。企業法務の実績の有無は、法律事務所のホームページをチェックしましょう。
3. コミュニケーション
顧問弁護士を選定する際は、円滑なコミュニケーションを取れるかどうかを確認しましょう。顧問弁護士とは、法律や経営などさまざまな面で相談する機会が多いためです。
円滑にコミュニケーションを取れるかどうかは、以下の項目を確認します。
- 説明が分かりやすいか
- 質問に対しての返答は早いか
- 連絡手段は豊富か
特に、連絡手段が豊富だと、顧問弁護士とのやり取りを行いやすくなります。電話やメールだけでなく、オンライン面談やチャットツールなどにも対応している方が好ましいでしょう。
4. 自社の事業との相性
顧問弁護士選ぶでは、自社の事業との相性を確認しましょう。事業内容によって、企業が抱えている課題や発生しやすいトラブルが異なるためです。
例えば、通販会社なら悪質なクレーマーや顧客からの誹謗中傷などが起こる可能性があります。そのため、クレーム・誹謗中傷対応が得意な弁護士と顧問契約を結ぶのがおすすめです。
加えて、自社の事業内容に強い法律事務所を選ぶ方法もあります。例えば、IT企業の場合は、Web制作やシステム開発などのトラブルやインターネット上の著作権に関する問題に理解のある弁護士を選びましょう。
自社の事業との相性で顧問弁護士を選ぶことで、トラブルを迅速に解決できたり、問題を抑止したりする効果が見込めます。
顧問弁護士をお探しなら「オンライン顧問弁護士」にお任せください
顧問弁護士をお探しなら「オンライン顧問弁護士」の利用を検討してみてください。企業法務に精通した弁護士が、お悩みやトラブルを解決へ導きます。
当サービスの強みは、以下の3点です。
- 場所を問わず相談できる
- 企業法務を多方面からサポート
- オンラインによる研修・講演を実施
各メリットについて、順番に解説します。
1. 場所を問わず相談できる
オンライン顧問の最大のメリットは、場所を問わずに弁護士に相談できることです。パソコンやスマートフォンのテレビ電話機能を利用して、顧問弁護士業務のオンラインで実施します。
時間や場所を選ばないため、トラブルが発生した場合に迅速な対応が可能です。さらに、事業や経営に関する相談も気軽に行えます。
2. 企業法務を多方面からサポート
オンライン顧問弁護士は、企業法務を多方面からサポートします。当サービスを提供している香川総合法律事務所は、幅広い業界・業種の企業法務に精通しているためです。
例えば、
- 債権回収訴訟などの法的措置
- 従業員を守る上で必要になるカスハラへの対処
- 会社の発展と成長に繋がるM&A・事業承継
など、さまざまな業務に対応しています。
数々のビジネスの成功を支えてきた知識と経験を駆使し、顧問企業の成長を後押しします。
3. オンラインによる研修・講演を実施
当サービスでは、コンプライアンス研修や講演をオンラインで実施しています。自社にいながら研修を受けられるのがメリットです。
講師を務める弁護士は、さまざまな事件やトラブルに対する知識・実績を兼ね備えています。研修や講演を通し、従業員のコンプライアンス意識を高めるだけでなく、企業全体のスキルアップをサポートしています。
まとめ
顧問弁護士費用の目安は、月3~5万円です。事業規模や依頼する内容によっては、5万円以上の費用がかかるケースもあります。
なお、費用だけを確認して弁護士と顧問契約を結ぶのは危険。顧問弁護士を選ぶ際には、コストだけでなく以下の項目をチェックすることが大切です。
- サービスの範囲
- 企業法務の実績の有無
- コミュニケーション
- 自社の事業との相性
これらのポイントを確認し、自社にあった弁護士と顧問契約を結びましょう。
顧問弁護士をお探しの方は「オンライン顧問弁護士」の利用を検討してみてください。Zoomを活用することで、場所を問わず全国どこからでもご相談いただけます。30分の無料相談体験も行っていますので、お気軽にお問い合わせください。