カスハラ 2021.11.21

【解決策】カスハラの撃退法6STEP!行っておくべき6つの対処法も解説

「カスハラに対処できなくて悩んでいる」
「カスハラを撃退する具体的な方法が知りたい」
「カスハラを撃退するために社内で行うべきことは?」

このように、カスハラの対応にお困りではありませんか。カスハラ行為を行う方は、自分が正しいと思いこんでいることが多くなかなか引き下がってくれません。

カスハラには、ときには毅然とした態度で対応する必要があります。撃退しなければならない場面もあるはずです。

しかし、カスハラに対する正しい撃退法がわからない方が多いのではないでしょうか。

そこで、こちらの記事では以下の内容について解説します。

  • カスハラと正当なクレームの違い
  • カスハラに対する具体的な撃退法
  • カスハラを撃退するコツ

カスハラを行う顧客にどう対応していけば良いのかお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

カスハラと正当なクレームの違いを3つのレベル別に紹介

カスハラとクレームの違い

カスハラは、顧客からの悪質な嫌がらせのことを言います。初めは正当なお客様の声であっても、だんだんエスカレートしてカスハラに発展することもあるため、見分けるのが難しいものです。カスハラと正当なクレームの違いを見極められるようにしておくと良いでしょう。

こちらでは、顧客のクレームを3つに分けて解説します。

  1. 正当なお客様の声
  2. 金品目当ての詐欺や恐喝行為
  3. 理不尽な要求を突きつけるカスハラ

顧客のクレームを見極める際の参考にしてみてください。

1. 正当なお客様の声

通常のクレームは、要求の内容も方法も正当であることがポイントです。クレーム内容が事実に基づいているのかどうかが判断基準です。

例えば、

  • 商品が欠品している
  • 誤った説明をされた
  • 接客の際に乱暴な言葉づかいをされた

など、サービスを提供する側に問題があり、それに対して正当に要求していれば、通常のクレームです。さらに、クレームの伝え方によっても正当なものか、カスハラなのか異なってきます。

例えば、長時間待たされて早く案内してほしい顧客が、店員に対して「もう1時間も待っています。早く案内してもらえないでしょうか」というのは正当なクレームです。一方「いつまで待たせるんだ!早くしろよ」と怒鳴ったり机を叩いたりすると、カスハラになる可能性があります。

2. 金品目当ての詐欺や恐喝行為

金品目当ての詐欺や恐喝行為を行う、悪質なクレーマーがいます。違法行為だとわかっていながら、無理難題を要求します。

多額の金銭を要求してきた場合、相手の要求を全て受け入れると、新たな悪質クレーマーを招く恐れがあるため注意が必要です。あらかじめ「どこまで応じるのか」をきちんと決めて周知することが大切です。

明らかな違法行為には、法的対応も辞さない毅然とした対応が求められます。

3. 理不尽な要求を突きつけるカスハラ

金銭の要求や詐欺行為など、明らかに悪質なものではなく、自分が正しいと思い込んで理不尽な要求を突きつけるのがカスハラです。企業に対してクレームをつけることで、充実感や満足感を得ていることもあります。そのため、初めは正当なクレームでも、徐々にカスハラに発展するケースがあります。

正当なクレームと、カスハラの境目を見極めるのは困難です。しかし、企業側で線引をしておかないと、他の顧客に迷惑がかかる可能性があります。「話を聞き入れず平行線が続く」「その場からいっこうに離れてくれない」という場合は、カスハラを撃退する方法を理解して適切に対処することが重要です。

カスハラの撃退法6STEP

カスハラ撃退法
カスハラ行為を行う方により、業務に支障が出たり、他のお客様に迷惑をかけたりすることが懸念されます。そのため、ときには撃退することを検討しなければなりません。ここではカスハラの撃退法を、6つの段階別に解説していきます。

  1. まずは相手の話をよく聞く
  2. 理不尽な相手の要求は受け流す
  3. 不明瞭な点は「わからない」と伝える
  4. 相手の名前と住所を確認する
  5. 相手方に諦めてもらう
  6. 居座り続ける顧客には「警察を呼ぶ」と伝える

カスハラの撃退法はひとつではありません。相手の反応を見ながら適切な対応を行っていきましょう。

1. まずは相手の話をよく聞く

まずは相手の話をきちんと聞いている、という姿勢を見せましょう。企業側に何かしらの原因がある場合は、その件については丁寧にお詫びをしつつ、状況を確認します。

カスハラ行為を行う方は、自分が正しいと思ってクレームをつけています。最初から悪質なクレーマーだと決めつけるのではなく、あくまでも正当な主張だと受け止めて対応してみてください。

相手の話をよく聞き不満に感じた点について謝罪するだけで、相手が引き下がることもあります。「相手の怒りのガス抜きをする」と意識してみてください。

2. 理不尽な相手の要求は受け流す

カスハラ顧客の理不尽な要求は、受け流すようにしましょう

カスハラ顧客に対して「冷静になってください」などとなだめても、聞き入れてもらえません。それどころか「上から目線で物を言う」と、事態が悪化する恐れもあります。

なだめたり説明したりしようとすると、逆上することがあります。こちらが何か言うとヒートアップしそうであれば、相手が落ち着くまで受け流す態勢で話を聞くとよいでしょう。

3. 不明瞭な点は「わからない」と伝える

不明瞭な点ははっきりと「わからない」と伝えることが必要です。その場しのぎで曖昧や適当な回答をすると、企業側が不利な状況に陥る恐れがあるからです。

例えば、欠品が続くことに対して怒っている方に対して、店員もいつ入荷するかわからない状況で「おそらく月末には入荷しているはず」などと曖昧な回答をしてはいけません。

さらなるトラブルを生まないよう、わからないことに対しては「わかりません」とはっきり伝えましょう

4. 相手の名前と住所を確認する

カスハラ行為を行う方は、名前や住所を明らかにしていないため、自分が不特定多数の一人と思って強気に出ていることがあります。なかなか引き下がらない場合は、相手の名前と住所を確認してみましょう。途端に「もういい」といって収束に向かうこともあります。

「なぜ個人情報を言わなければならないのか」と反論してくる場合は「弊社の規定で匿名の方からのご要望にはお答えできないため」と答えるとよいでしょう。カスハラ行為を行う方に、住所と名前を確認するのは効果的です。

5. 相手方に諦めてもらう

名前や住所を聞いても「なぜそんな対応をするんだ」と言って、逆上する人もいます。しかし、相手が怒っているからといって、理不尽な要求を受け入れるわけにはいきません。

だからといって、相手に納得してもらうことは難しいでしょう。そこで会話に平行線を作り、相手に諦めてもらうことを目的とします。クレーマーも要求が受け入れられないとわかれば、やがて諦めるはずです。

もし「インターネットに公開するぞ」などと言われても、動じてはいけません。「お客様のご判断に対し申し上げられる立場ではありません」などと毅然とした対応を取りましょう。

6. 居座り続ける顧客には「警察を呼ぶ」と伝える

クレーマーが引き下がらず、平行線が続いているなら、対応を打ち切らなければなりません。「警察を呼ぶ」と伝えてその場から離れてもらうようにしましょう。

「警察を呼ばれると面倒だ」と考えて引き下がることもありますが、もし聞き入れないなら実際に警察を呼ぶのもひとつの手です。大きな被害が出る前に、通報する決断もときには必要です。

カスタマーハラスメント被害で警察に頼るべきケースについては、関連記事「【解決】カスタマーハラスメント被害で警察に頼れるのか?7つのケースと対処法を紹介」にて解説していますので、参考にしてみてください。

カスハラを撃退するための6つのコツ

カスハラ撃退のコツ
カスハラ顧客はいつ現れるかわかりません。あらかじめ、社内でカスハラを撃退するための対策を行っておきましょう。以下6つのコツについて解説していきます。

  1. 理不尽な要求には応じない
  2. 面談の際は必ず複数で対応する
  3. 法的責任を認めない謝罪の仕方をする
  4. 法律的に理不尽な要求であるか理解する
  5. クレームへの対応方針を社内で明確にしておく
  6. 弁護士に相談しながら適切な対応を行う

カスハラ対策を行う際の参考にしてみてください。

1. 理不尽な要求には応じない

カスハラの理不尽な要求は、受け入れてはいけません。たとえ相手が納得しなかったとしても、法律上要求が通らないことをきちんと説明して明確に断ることが重要です相手が怒ったとしても、基本的に対応方法は変わりません。

もし引き下がらないのであれば、弁護士を通して文書を出す方法も検討しましょう。法律上通らない要求を行っているのであれば、たとえ裁判になったとしても企業側に不利になることはないので、恐れる必要はありません。

2. 面談の際は必ず複数で対応する

カスハラ顧客と面談を行う際は、必ず複数人で対応しましょう。複数人で対応することにより、後で水掛け論になるのを防止したり、質問者と記録係を分けたりできるからです。お茶を出すなどの接待はせず、周りに危険物を置かない配慮も必要です。

録音や録画も用意して、万全の態勢で面談を行いましょう。証拠保全を目的とする録音や録画は、相手に伝える必要はありません。しかし、相手を牽制する目的の場合は、事前に伝えるとよいでしょう。

3. 法的責任を認めない謝罪の仕方をする

相手側が謝罪を求めている時に、全く対応しないと解決に向かわない場合もあります。謝罪をしないことについて、クレーマーは延々と指摘し続けるからです。しかし、クレーマーの要求に応じるのではなく、以下のような法的責任を認めない謝罪の仕方をしましょう。

  • お手数をお掛けして申し訳ありません
  • お時間を頂いておりすみません
  • ご気分を害されたのであれば、申し訳ございません

このような謝罪の仕方であれば、言質を取られて会社にとって不利な状況になることはありません。

4. 法律的に理不尽な要求であるか理解する

カスハラを行う顧客は「慰謝料」や「説明責任」などのもっともらしい言葉を並べて、要求を通そうとします。しかし、法的に慰謝料が必要なケースはそれほど多くありません。

企業側が法律を理解していないと、法的に不利だと考えてクレーマーの要求を受け入れてしまう恐れがあります。

何かしらの落ち度があっても、その内容に法的な効力があるのかを理解しているだけで、冷静に対処できます。法律上、応じなければならない範囲を把握しておくことが大切です。

5. クレームへの対応方針を社内で明確にしておく

悪質なクレームに対し、社内の対応方針を明確にしておきましょう。悪質なクレームに全て応じる必要はないことを、従業員に周知しておく必要があります。

方針が明確でないと、対応したスタッフが「お客様の要望は絶対」と考えて理不尽な要求に応じようとする恐れがあります。理不尽な要求にはどのような対応を行うのか、社内でしっかり共有しておきましょう。

6. 弁護士に相談しながら適切な対応を行う

カスハラに対処するためには、まず正当なクレームなのか、理不尽な要求なのか、見極めて適切な対応を行うことが必要です。しかし、自身の行動が正しい対応であるか、不安に思うこともあるでしょう。

クレーマーに自信を持って対応できるよう、弁護士に相談できる体制を整えておくのがおすすめです。弁護士に相談できる環境を整え、サポートを受けながらカスハラに対して然るべき対応を行っていきましょう。また、自社で対応しきれないときは、弁護士に対応してもらうことも検討してみてください。

まとめ

カスハラ撃退まとめ

カスハラ顧客の不当な要求には、応じない姿勢でいることが大切です。なかなか引き下がらず居座り続けるカスハラ顧客は、他のお客様に迷惑をかけたり、業務に支障が出たりするため、撃退するようにしましょう。

然るべき対応を取れるよう、正当なクレームとカスハラをしっかり見極めることも必要です。判断に迷う事があれば、弁護士に相談するのが良いでしょう。

オンライン顧問弁護士」は、Zoomなどのオンライン上で利用できるので、困り事があれば自社内からでも相談できるのが特徴です。30分の無料相談体験を行っていますので、気軽にお問い合わせください。

Contents

Close